湖南三山の内、一つだけ外れた位置にあるのが善水寺。最寄り駅は甲西駅で、バスはこちらも1時間に1本程度だ。
善水寺の名称通り、清らかな湧水が出ており、本堂の横には簡易な池泉式庭園が作られている。国宝は本堂で木造入母屋造檜皮葺で南北朝時代に建立。葺が剥がれてきているので、寄進のお願いが目立った。堂内は内陣まで見学自由だが、まずは金剛力士像が外陣でお出迎え。元々は楼閣式の仁王門があったようだが、1953年の大雨で流され、奇跡的に力士像は無事だったので本堂で保管しているそうだ。天衣を含めると3メートルを超える大男なので大雨にも勝ったのだろう。
内陣には四天王像や梵天立像・帝釈天立像、十二神将などが祀られ、裏に回ると不動明王座像、兜跋毘沙門天立像など充実した仏たちの公開されていた。また、金銅誕生釈迦仏立像は東大寺のものと関係が深いとの解説文のみがあり、花祭り潅仏会にあわせた1週間ほど公開時しか観ることができない。
山の上にあるお寺なので、バス停からはハイキングとなるが近道を通ると10分ぐらいで登ることができる。入山前の入り口付近では長寿寺と同じく模擬店が出ており、湖南クーポン券が使える。こちらではお酒やお土産が主に売られており、最後にここでクーポンを使い切るのも一つの手である。