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絹本淡彩蘭渓道隆像と、大覚禅師墨蹟 法語規則 建長寺

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11月3日の文化の日前後に建長寺円覚寺では宝物の風入り(曝涼展)を開催している。2019年の円覚寺は三井で展示会があった関係か開催しなかったが、建長寺では例年通り開催していた。

風入れ展は仏殿のある奥の建物で開催。その手前の法堂などの横の広場でけんちん汁の振る舞いが行われていた。けんちん汁が建長寺発祥だそうで、禅宗寺院から広まった食べ物は多い。茶に始まり、大徳寺納豆、沢庵、隠元禅宗ではないが高野豆腐などもある。けんちん汁の中身はもちろん野菜のみで、たっぷりと入れてもらって一杯だけでも昼ごはんの代わりになった。

さて、風入れ展だが別途500円を払って入場。1階と2階の壁際とショーケースに掛け軸やゆかりの品を展示していた。場所が近代的な建物内なので、大徳寺のように雨天中止がないので安心して行くことが出来る。鎌倉時代から続き、戦火にもあっていないのでお宝ばかりかと思いきや、年代物は思ったほど多くなかった。

30分ほどで2階の奥、最後の部屋へ。ここに国宝の蘭渓道隆像とそれを囲むように大覚禅師の墨跡2幅が掛けられたいた。ベテランの説明員が幾度となく説明してきた内容を流ちょうに話す。その中で、戦火にあっていないが、度々武士が駐留し、その度に寺宝を持ち出したと説明。国宝も流れ流れて帰ってきたそうで、武士にとっては神も仏も関係ない、まさに下克上だったことが覗えるエピソードだった。

蘭渓道隆像はやせ細った道隆の姿が印象的で、それを囲む法語は禅宗を学ぶために必要なルールが掛かれている。開祖の前で訓示を読む光景は日本のいけいけサラリーマン会社が創業者の写真の前で社訓を叫ぶ光景にも通じており、欧米の経営者が禅宗に帰依するのも自由主義のアンチテーゼからかもしれない。

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。