国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

漆工(予想)

漆工では厨子のみ用途が少し違うが、ほとんどが実用品の最高峰として作られている。箱や鞍など装飾品を除けばどこにでもある(あった)ものだ。漆でコーティングすることで長持ちさせることができる。つまりは高貴な方がオーダーメイドで長く使う目的で作った当時の最高傑作である。ただ、芸術の域を超えた傑作のみ国宝に指定されているので、実用することはない。現在発表以外では楽器類が入ってくるだろう。あとは法隆寺の傑作、玉虫厨子は順当に出品されるだろう。

出品発表作品

国宝 宝相華迦陵頻伽蒔絵𡑮冊子箱 (仁和寺) 【 I ・II 】
国宝 梅蒔絵手箱 (三嶋大社) 【 III ・IV 】
国宝 籬菊螺鈿蒔絵硯箱 (鶴岡八幡宮) 【 III ・IV 】
国宝 時雨螺鈿鞍 (永青文庫) 【 I ・II 】
国宝 初音の調度 蒔絵十二手箱 (徳川美術館) 【 I ・II 】
国宝 千代姫婚礼調度 古今香箱 (徳川美術館) 【 I ・II 】
国宝 琉球王国尚家関係資料 玉冠(付簪) (那覇市歴史博物館) 【 I 】
国宝 琉球王国尚家関係資料 袷衣装 (那覇市歴史博物館) 【 II 】

金工(予想)

おそらく一分野数点のみで幅広く集めて展示をしそうだ。法具や太刀、薙刀などが追加されそう。刀剣女子向けに珍しいものが出品されると、それでなくても混雑必至の展示会が大荒れとなるので、同分野は抑え目で企画してほしい。

出品発表済

国宝 金銅錫杖頭 (善通寺) 【通期】
国宝 中尊寺金色堂堂内具 金銅華鬘 (中尊寺金色院) 【 I ・II 】
国宝 金銅舎利容器(金亀舎利塔) (唐招提寺) 【 III ・IV 】
国宝 赤韋威鎧 (岡山県立博物館) 【 I 】
国宝 紺糸威鎧 (厳島神社) 【 10/17~11/5 】
国宝 白糸威鎧 (日御碕神社) 【11/7~26】
国宝 短刀 銘左/筑州住(太閤左文字) (ふくやま美術館) 【 III ・IV 】

染織(予想)

他のカテゴリーに比べて圧倒的に認定数が少ない。純粋な染織は、犍陀穀糸袈裟・横被(教王護国寺)と綴織当麻曼荼羅図(当麻寺)で、ともにどこまでを同分野に取り込むで予想が変わってくる。次回の追加発表を待つのみ。

出品発表作品 

国宝 天寿国繡帳 (中宮寺) 【10/3~22】
国宝 四騎獅子狩文様錦 (法隆寺) 【 I ・II 】
国宝 七条綴織袈裟(犍陀穀糸袈裟) (東寺) 【 I ・II 】
国宝 古神宝類 彩絵檜扇 (熊野速玉大社) 【 III ・IV 】
国宝 古神宝類 小葵浮線綾文様形衵 (熊野速玉大社) 【 III ・IV 】

書跡(予想)

三蹟勢ぞろいや最澄空海(平安仏教2大スター)の共演すら話題にならない。それだけ他分野が斬新なそろえ方となっている。話題を集めるには逸品中の逸品をどうアレンジして展示するかが焦点になる。和書や漢籍、墨蹟、仏教経典など幅広いので、これまでにない視点での展示発表ことが話題につながる。

出品発表作品

国宝 古今和歌集 巻第二十 (高知城歴史博物館) 【10/3~9】
国宝 土左日記 藤原為家筆 (大阪青山歴史文学博物館) 【 I 】
国宝 聾瞽指帰 空海筆 2巻のうち上巻 (金剛峯寺)  【 II 】
国宝 尺牘(久隔帖) 最澄筆 (奈良国立博物館) 【 II 】
国宝 三体白氏詩巻 小野道風筆 (正木美術館) 【11/14~19】
国宝 詩懐紙 藤原佐理筆 (香川県立ミュージアム) 【 IV 】
国宝 白氏詩巻 藤原行成筆 (東京国立博物館) 【 IV 】
国宝 日本書紀 巻第二十二(岩崎本) (京都国立博物館) 【 III 】
国宝 真草千字文 智永筆 (個人) 【10/31~11/5】

近世絵画(予想)

金に彩られ華やかに仕上がった近世絵画は2次元芸術と宝物的魅了を併せ持ち権力の象徴。絵師にとっても予算を気にすることなく作品が作れるのだから、気合の入り方が違う。同分野は通期に渡っていろいろな作品を展示する配置となっていて、コラボ内容はⅢの長谷川親子共演のみは発表済み。おそらくその他の期にもテーマを設けていると思う。ⅠかⅡで宗達3作共演や狩野派大展示など奇跡のコラボが観てみたい。

出品発表作品

国宝 桜図壁貼付 長谷川久蔵筆 (智積院) 【10/24~11/12】
国宝 松林図屏風 長谷川等伯筆 (東京国立博物館) 【 III 】
国宝 風神雷神図屏風 俵屋宗達筆 (建仁寺) 【 I ・II 】
国宝 風俗図屏風(彦根屏風) (彦根城博物館) 【 II 】
国宝 雪松図屏風 円山応挙筆 (三井記念美術館) 【 III ・IV 】

国宝 燕子花図 尾形光琳筆 (根津美術館) 【 IV 】

中世絵画(予想)

発表第一弾の目玉は雪舟6作そろい踏みだった。このインパクトは絶大。おそらく、今後数年間、長ければ数十年揃うことはないだろう。この分野はこれ以上の興奮できるコラボを設定するのは難しい。前期最大の見せ場である。

出品発表済み

国宝 瓢鮎図 如拙筆 (退蔵院) 【10/24~11/26】
国宝 四季山水図巻(山水長巻) 雪舟筆 (毛利博物館) 【10/3~22】
国宝 秋冬山水図 雪舟筆 (東京国立博物館) 【 I ・II 】 
国宝 破墨山水図 雪舟筆 (東京国立博物館) 【10/3~22】
国宝 慧可断臂図 雪舟筆 (斉年寺) 【 I ・II 】
国宝 山水図 雪舟筆 (個人) 【10/3~22】
国宝 天橋立図 雪舟筆 (京都国立博物館) 【 I ・II 】

中国絵画(予想)

漢字や仏教、生活習慣など中国大陸からの影響を大きく受けている日本。絵画でもその例外ではなく、中国絵画を多く輸入し、それらを手本に絵画技術を向上させた。そのなかにあって名画については大切に保存されてきた。今回出品が確定していないなかでは因陀羅筆が入りそうだ。桃鳩図出品に期待。

出品発表作品

国宝 孔雀明王像 (仁和寺) 【 IV 】
国宝 観音猿鶴図 牧谿筆 3幅 (大徳寺) 【 III 】 
国宝 夏景山水図 伝胡直夫筆 (久遠寺) 【 II ・ III 】
国宝 秋景・冬景山水図 伝徽宗筆 2幅 (金地院) 【 II ・III 】
国宝 宮女図(伝桓野王図) (個人) 【 I ・IV 】

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。