西の法隆寺とと言われる鶴林寺は兵庫県加古川市にある。聖徳太子と所縁があるため、法隆寺との対比となる。太子との縁だけではなく寺の寺宝も豪華。真新しい宝物館には寺に伝わる寺宝が並べられている。
寺宝の中で一番目立つのは敷地に詰め込まれた建物。お堂や三重塔など一通りあり、そのうち二つが国宝指定を受けている。寺の中心にある本堂は寺内最大の建物にして国宝となっている。建物内には横長の厨子があり、その中には60年に1度、御開帳がある秘仏である薬師三尊像と二天像を収めている。堂内の宮殿いわゆる厨子の棟札銘から応永4年(1397年)が発見され室町初期の建築物と分かった。和様と唐様を混ぜた折衷建築の代表作となっている。戦国時代にはこの辺りも戦場となったはずだが、よく焼けずに残ったことだ。