国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

青磁 鳳凰耳花生 銘万声

和泉市久保惣記念美術館の日本美術の名品展に参考品として、国宝の青磁鳳凰耳花生を展示していた。

青磁南宋時代の作品で大陸から渡ってきた。なので、日本美術ではないが、その後の日本美術、とくに茶道へ大きな影響を与えていることから参考出品していた。徳川家光が所有していたが東福門院へ贈り、後西天皇の子である公弁法親王が最後の地である毘沙門堂へ遺贈された。万声の銘は茶道に精通した後西天皇が「𢭏月千声又万声」の詩句によって名付けられた。そして、近衛家に伝わった鳳凰耳花生を「千声」、これを「万声」としたと添状ならびに「槐記」に書かれている。

個人的には久保惣美術館の顔となる作品だと思う。なので、常設に近い形での展示がうれしいのだが、貸し出しなどがあるのでそうはいかないのだろう。国宝2点の他にも、重要文化財が多数陳列されていた。和泉市指定の文化財や、美術館行バスの延長線上にある泉州松尾寺の寺宝が出品されていたりと地域の文化財も見ることができ、貴重な日本美術の名品たちを堪能した。

 

 

 

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。