国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

油滴天目茶碗 大阪市立東洋陶磁美術館

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2020年秋に東博で開催された桃山時代をテーマとした展示会は大盛況で幕を閉じた。その余勢をかってか、大阪市立美術館では豊臣をテーマに展示会を開催している。ピンポイントの内容ではあるためか、こじんまりとした内容となっている。

入口付近にはこの展示会のテーマの一人である豊臣秀吉やその一族の肖像画などの人物画が並んでいた。対面の奥には当時の町の雰囲気が分かる屏風絵。そして、第一会場の出口付近には黄金に輝く大判が陳列されていて、秀吉のド派手なお金の使い方を連想させる導線となっていた。

第一会場を抜けると左手すぐに国宝が現れる。油滴天目茶碗は大阪市立東洋陶磁美術館では定番の陳列物であるが、ほかの美術館で観るとなぜか神々しく観えてしまう。油滴と称される陶器表面の輝きが他にない特徴で、360度すべての角度から見ることができるため、油滴を余すことなく観ることが出来るのでありがたい。この他、当時の大名が使っていたであろう品々や茶道具たちが飾られていた。いずれも東博の展示会に比べて点数が少ないので、同様の種類を見比べながら楽しむことができないのが残念だった。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。