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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

弥勒菩薩半跏思惟像 広隆寺

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11月22日、広隆寺では毎年、聖徳太子御火焚祭が開催される。聖徳太子の月命日である同日の午後1時から本堂で法要があり、その後、護摩供養が行われ数万本の護摩木が焚き上げられる。そして本堂も開けられ、聖徳太子33歳像が拝むことができる。

しかし、今年はコロナの影響で供養は内内で開催。そのため、本堂の聖徳太子像の公開はなかった。しかし、霊宝館の秘仏薬師如来は特別公開されていた。十二神将の中心に置かれた厨子内にあり、この日だけ開かれる。秘仏ゆえに貴重な拝観機会ではあるが、常時観ることができる十二神将が国宝で、薬師如来が重文なので、つい十二神将の方に目が移るのは国宝好きの性である。

広隆寺といえば国宝彫刻第1号の弥勒菩薩半跏思惟像。右手の中指を頬にあてて物思いにふける姿は傑作。国宝切手シリーズに選ばれたことから人気に火がついた。なお、よく彫刻第1号と言われるが、指定された順番ではなく台帳に記載された通し番号がたまたま1号だったことを指しており、一番素晴らしく彫刻の頂点という意味ではない。いわゆるスポーツ選手の背番号のようなものだ。

さて、広隆寺を訪れた真の狙いは桂宮院本堂がどうなっているか。結論としてまだ公開されていない。いつになったら公開されるのか気長に待ちたい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。