国宝を観る

京博で開催される秋展・国宝を観るためのサイト

京都博物館で開催される国宝を楽しむため、出品される作品を独自に星付け。一言コメントあり。詳しい解説はリンクを参考に。

【国宝】風神雷神図屏風 俵屋宗達筆

言わずと知れた屏風におけるキング・オブ・キングは風神雷神図である。

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俵屋宗達が描いたオリジナルは建仁寺蔵で京博へ寄託されている。今回出品されているものはそれだが、構図があまりにも優美なため尾形光琳が模写(模写でも重文指定)し、酒井抱一が原本を知らずに模写を模写するほど琳派に愛された作品である。

図鑑などでよく見るものではあるが、意識しないで見ていることが多く、書いた時系列も意識せず誰が最初に書いた作品なのか分からないまま、ただ美しいと感じていた。

今回、初めて俵屋宗達のオリジナルを観たが、印象はかなり傷んでいるにつきる。金箔や神様たちの色ははげ落ちている部分が多く、艶やかな印象が崩れ去ってしまった。ほかの屏風作品にも言えるが、観賞用に作られたため、長年檀家などに見せ続けた結果、保存状態はよいとは言えない。それでも、クローズで観る分には気にならず、計算されつくした構図とイメージ夜色彩補てんで往年の優美さを想像させる。それに加えて、屏風そのものの大きさが観るものを圧倒しており、十数年前に薄型大画面テレビを家電屋で初めて見た時の感じを思い起こさせた。(なお、陳列されている屏風たちは決してハイビジョンの画質ではない)これこそ、展示会に来ないと味わえない醍醐味。

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で、大まかに4期に分けて展示内容を変える。