国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

薬師如来立像 元興寺

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奈良国立博物館の旧館は仏像館として彫刻の数々が展示されている。半分以上は同じものが並んでいるが、調査や修繕が終わったものを入れ替える形で展示が変わっている。

元興寺薬師如来立像は年末から登場した国宝彫刻である。お笑いトム・ブラウンのボケ、坊主のみちおのような細目丸顔で、東大寺の試みの仏像ほどの個性はないが、やさしそうなお顔立ちである。大人ぐらいの大きさの立像で、なら仏像館の中央大広間にむき出しで展示している。奈良博に寄託されている仏像ではあるが、久しぶりの登場となっている。国宝彫刻保有数で国内屈指の興福寺東大寺の近くにあるためか、奈良博の仏像は少し見劣りする。しかし、国宝彫刻を一つないし二つは見ることが出来ように工夫して展示しているので、国宝好き必見の場所となっている。また、国宝にはなりえないが奈良博の展示物には博物館として光の当たりにくい壊れてしまった彫刻の展示がある。博物館の使命に基づく展示も重要な学習材料だが、それらの展示物の陳列も定期的に大幅に変えてほしい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。