延暦寺の中心的な建物である根本中堂は長期の改修工事期間に入っている。内部の拝観はいつも通りで、奥の仏像と視線が合う作りはそのままだが、全体を支えて補助する骨組みが入っているのでいつもと違う雰囲気となっている。
根本中堂自体は全体を工事用の足場で囲まれてその周囲を塀で封鎖しているためシルエットすら見えない。さしずめ大きなプレハブ小屋となってしまった。数十年に1度のこととは言え、この機会にしか来れない人にとっては残念である。
代わりに足場を利用して普段は見ることができない屋根の上からの眺めを見ることができる。すでに檜皮は剥がされて屋根の骨組みが現れてスケルトン状態であった。大きな屋根だがら剥がすだけでも大変な作業だったに違いない。これを新しく葺き替えなければならない。度々訪れることで進行状況を確認する楽しみができた。