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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【京博名品展】山水図 李唐筆 高桐院

今回の京博の企画展では、雪舟作品は展示されていない。日本の水墨画の大巨匠で、前回の国宝展前期には「国宝6点すべてみせます」と大々的にPRに使われていた。しかし、雪舟の画風は亜流に見える。極端な強調表現と軽やかな筆使いの部分を使い分け、コントラストで見せている。観ていると激しい感情を起させる。

その点、李唐の山水図は水墨画の弩直球で正統派。中国の水墨画と言えば奥深い山と底を流れる川、木々が少し生えて道がある。奥行きがあり、ゆったりとした時間の流れを感じつつ、その場へ引き込む。灌頂を押さえる効果があり、禅道にも通じる図となっている。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。