国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

後醍醐天皇宸翰 天長印信 醍醐寺

後醍醐天皇は都を追われた天皇である。しかし、天皇が所在するところが都とするならば、晩年の吉野で書かれた書も京の国宝となる。 レア ★☆☆観たい ★☆☆ 前期 tsumugu.yomiuri.co.jp

鞍馬寺経塚遺物 銅宝塔・銅経筒・金銅三尊像 鞍馬寺

叡山鉄道鞍馬線は土砂崩れによる影響で、一部区間が運休している。代替バスが出ているので行けなくはないが、乗り換えが必要と思うと二の足を踏む。なので、鞍馬寺にある経塚遺物が京博で観ることができるのはありがたい。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期 tsumugu.y…

無準師範墨跡・円爾印可状 東福寺

円爾は東福寺を開いた僧。南宋に渡って無準師範に師事し、印可状をもって悟りを開いたとお墨付きが得られた。正当性が分かる貴重な書となっている。 レア ★☆☆観たい ★★☆ 後期 tsumugu.yomiuri.co.jp

禅院額字并牌字 東福寺 

禅宗の寺院に掲げられている額は力強い字で書かれている。密教の学びが象牙の塔にこもった文系とするならば、禅道は自らを鍛えて導き出す体育会系なのかもしれない。ただ、密教が修験道と結びついたことで体育会系のノリも内包しているところが懐の深さを感…

線刻蔵王権現像 総持寺

金峯山経塚出土と伝えられる鏡像。東博では常に展示されているイメージがある。京博で観ることができるのは、ある意味でレアである。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期 tsumugu.yomiuri.co.jp

宋版一切経と経箱 醍醐寺

一切経は経典の集大成なので帖数が非常に多い。その完品に近いのが醍醐寺の物で6102帖が一括で国宝指定を受けている。すべてを観ることはほぼ不可能に近い国宝だが、多数あるので展示会では見かける頻度もそこそこある。 レア ★☆☆観たい ★☆☆ 通期(経典は巻…

金銅藤原道長経筒 金峯山経塚出土品 金峯神社

平安時代、最高の権力者となった藤原道長が金峯神社に奉納した経筒。平安時代に熊野詣でブームがあったことは御堂関白日記に記載がある。その道中にある金峯神社に奉納した品が出土したことで裏付けが取れ、歴史的真実となった。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期 tsu…

明月記 冷泉家時雨亭文庫

京ならではの国宝と言えば御堂関白日記か明月記だ。当時の貴族社会の出来事を時系列で日記として書き残していることから、みやこ人の生態がつぶさにわかる一級品の資料となっている。藤原家が政権の中枢に居続けられたのは、この帳面に記した几帳面さがあっ…

山科西野山古墳出土品 京都大学綜合博物館

平安初期の貴族の墓より出土した品々。1919年に京都・山科で住民が偶然発見した木棺内にあった副葬品。大刀や鑑、硯、鏃などが発見された。当時の貴族、それもかなり高い地位の人が使っていたであろうものが出てきている。京都に近いにも関われらず、発…

今昔物語集 京都大学附属図書館

「今は昔」で始まる説話集。800年前に集められた話なので「昔昔」と言い換えても良いぐらいの年月が経っている。いろいろな物語が集められていて、現在でも面白く読める部分もある。 rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp デジタルアーカイブで原本に当たれる時代と…

金銅小野毛人墓誌 崇道神社

小野妹子の子供の墓誌。奈良時代に作られたもので、京都市内で発見された。墓誌は鋳銅の板に文字を刻んでから鍍金している。遣隋使がもたらした貢献度合いが子供の代にも反映された豪華な作りである。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期 tsumugu.yomiuri.co.jp

類聚古集 龍谷大学

大学で国宝を所有しているケースが多々ある。東京大学や東北大学など国立大学にあったり、天理大学や早稲田大学、慶應義塾大学も所有している。龍谷大学もそのひとつで設立は1922年だが、創立の歴史は古い。1639年に西本願寺の教育機関として作られたの…

崇福寺塔心礎納置品 近江神宮

天智天皇が大津宮に遷都した時に鎮護のために建立されたのが崇福寺である。都が移され、三井寺の管理下に置かれるものの廃寺となった。一時ではあるが都があった痕跡として遺物たちである。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期 tsumugu.yomiuri.co.jp

医心方 仁和寺

仁和寺は皇室に近い寺院である。皇室の子息を受け入れる門跡寺院のため、当代の天皇や法皇の姻戚者が門主となっている場合などは良き相談窓口となっている。今も昔も生老病死が人間にとって大きな不安の種である。医心方は病を解決する秘策が載っているもの…

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。