国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

病草紙 痔瘻の男・毛虱

三十三間堂から智積院へ行った。となると京都国立博物館に寄らない手はない。とはいうものの、プチ京の国宝まつりとなっている「日中 書の名品」は8月8日からの開催だったので、国宝の展示は少な目。

そんな中、地獄・鬼・天狗の名品ギャラリーで病草紙が展示されていた。7月は痔瘻の男・毛虱、8月は痔瘻の男・小舌の男となっている。地獄絵はグロテスクな場面が多いが、滑稽さも併せ持っている。ウイルスの存在を知らない時代、病は鬼や悪霊の仕業と考えられていた。見えないものを見える化するために、絵に描かれて流布されたものが病草紙である。シラミは比較的分かりやすい題材で、毛を剃って対策する場面が描かれている。病を治す手段を解説する絵となっている。

京博には常設スペースがないため、特別展のない期間に細切れで企画展をする。必然的に公開期間が短くなるのが残念である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。