国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

本宮御料古神宝類・蒔絵箏 春日大社

若宮には摂社・末社として合わせて62社が祀られている。その中で15社巡りが一番ポピュラーなお参りの方法である。15社が寄り添うように建てられているので巡りやすい。各地域の神様がお住まいになっていることから、奈良(大和)王朝が中央集権的な権力掌握を実現した名残りが十五社巡りとも言えなくはない。

さて、春日大社は藤原家の庇護下にあった神社。藤原家は政治を執行してきただけでなく、文化面でも多くのものを残している。その一つが雅楽春日大社のイベントごとにはいつも雅楽がある。神社のお宝にも楽器があり、前期は蒔絵箏を展示していた。この他、本宮御料古神宝類は細工品や武具といった当時の最先端技術で作られたものを並べていた。本宮御料古神宝類はいざという時、実際に使用できる(できたと言った方がよい)ものが多い。藤原家の初期の繁栄はこの実利主義が秘訣かもしれない。のちの貴族社会で永続的な政権運営を担った時は、日記に見る記帳(情報の保管)の徹底した。企業活動ではないが、ベンチャーから大企業に発展し、それを継続するにはそれぞれで必要なノウハウが変わってくることが分かる。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。