国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

赤糸威鎧 白糸威褄取鎧 櫛引八幡宮

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ここ3カ月、国宝との出会いのない日々を過ごしていた。緊急事態宣言を受けて県をまたいだ移動自粛となってからはネットサーフィンの一択だった。

ようやく国宝見物の春が到来した。都心部ではまだまだ自粛ムードは拭えない。こんな時こそ「たまに行くなら地方の国宝」見物だ。

本土最北の国宝は八戸にある。小さな町ではあるが国宝3点を見ることができる。ひつつは土偶(合掌土偶)で、あとの2つは櫛引八幡宮に保管されている鎧2点となっている。国宝の鎧は全部で18点(甲冑の部類で籠手(春日大社所蔵)単独が1点あり、それを含むと計19点)。うち鎧を複数個所有しているのが春日大社厳島神社大山祇神社(すべて4点ずつが指定)とここだけである。なので、それほど多くの場所に国宝鎧があるわけではない。しかし、鎧が常設されていないところや非公開のものもあり、コンプリートがなかなか難しい。

櫛引八幡宮の鎧は現地に行けば国宝館に展示されているので比較的見るのは容易である。受付を済ませてすぐの部屋が展示場で、真正面に国宝2点が並び、ガラス張りの両サイドに神社の奉納品や関連の品が並べられている。国宝の鎧は独立したショーケース内で展示されているおかげですべての角度から観ることができる。甲冑の金工は数々の甲冑を観てきたがかなり凝った美しいもので、赤糸威鎧が春日大社のものと双璧をなすと言われるのも納得がいく。ほぼこの2点の鎧を観に行くだけの旅となっても満足がいく鑑賞物である。

 

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。