宋の禅僧である大慧宗杲は圜悟克勤の下で臨済宗を修めた。宋が金に攻め込まれ南へと押し込まれた時期の僧侶で時代に翻弄された。宰相の秦檜が金と和議を結んだことに端を発した。大慧に従う修行者の中に和議に対して異議を申した者がいたため、大慧に対しても迫害するようになり、僧籍はく奪までに至った。のちに復帰するが、その間流浪を続けた。
同作は流浪中に親しい無相居士へ送った書である。大慧の墨蹟の中でもっとも珍重されている。江月宗玩の旧蔵を経て、松平不昧の所蔵となった。
レア★☆☆
観たい★★☆
コラボ★★☆(墨蹟は語る)