1階へと移るとまずは彫刻ゾーンへ。そこには浄瑠璃寺の四天王像がある。
浄瑠璃寺は木造阿弥陀如来坐像9体が有名。観無量寿経の教えにある九品往生を基づき、平安時代中期の藤原家全盛期には様々なお寺に座像が寄進されたようだ。ところが応仁の乱を筆頭に平安仏像はほとんどが焼失した。だが、浄瑠璃寺は京都の端にある寺なので、戦争(国内の争乱も含め)などとは無縁だったことが貴重な仏像群が残っている。
田舎にあったことも幸いして、人目に触れないように保存されたおかけで像の彩色や截金がかなり残っている。美しかった像を想像できるぐらいいろどりが残っているので、つい物思いにふけってしまい、見学している人も足を止めることが多い。