国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【南都仏画】刺繍釈迦如来説法図 奈良博

阿弥陀三尊像の展示で興奮した後、順路通り進むとすぐに国宝の展示ラッシュが始まる。金堂壁画の模写に続いて、醍醐寺の絵因果経、東大寺の花鳥彩絵油色箱、薬師寺東塔の初重支輪板などが並ぶ。その中で一際目立ったのが、刺繍釈迦如来説法図だった。ショーケースに壁掛けされた仏画は釈迦如来が説法する図を刺繍で表現していた。奈良時代に編まれたものでかなり傷みが激しく、修理箇所が分かる状態だが壁掛けできるまで回復させていた。この図の仏像や人物像はかなりあっさりとした顔立ちのものばかりだった。それまで大陸からもたらされた法隆寺の伎楽面は濃い顔立ちのオリエンタルなものか、仏像たちのようにのっぺりとした顔立ちの東南アジア的なものかに分かれ、極端なものが多かった。刺繍であることもあり顔立ちに癖がない標準的なものとなっていた。南都仏画が何なのかよくわからないでいたが、もしかしたら仏様といったら思い浮かべる中性的なやわらかいものを南都仏画というのかもしれない。今も昔も日本人が好む図柄でもあると思う。そういう意味ではボストンから里帰りしてきた仏画たちも同様に見えてきた。奈良博のタペストリーにもなっている仏たちもどこにでもいそうだが、中性的な雰囲気をまとっていた。

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。