国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

飛青磁花入

青磁はエメラルドのように澄んだ青が永遠に広がる。それ故にシンプルなデザインにすることで青磁の良さを最大限発揮できる。模様や意匠などでごまかすことのできない、陶器職人の腕のみで仕上がったものだ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 ⅠⅡ 大阪市…

青磁鳳凰耳花入 銘 万声

陶器は中国からの輸入ものが国宝になっていることが多い。青磁鳳凰耳花入はその名の通り持ち手部分が鳳凰になっている。シンプルなフォルムなのに、このアクセントが効果絶大。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 青磁 期間 ⅠⅡ 青磁鳳凰耳花生〈銘万声/〉 文…

琉球国王尚家関係資料

島国である日本は大陸と違う独自の文化を作ったが、離島群もオリジナル文化を醸成している。その代表は琉球(現在の沖縄)で日本文化より大陸文化を色濃く影響されている。ほかの展示と比較して、独自の進化の違いを堪能したい。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ…

婚礼調度類

徳川家の婚礼調度品は安土桃山文化の集大成。贅沢の頂点を極めた品々が勢ぞろいで、絢爛豪華で眩く煌びやか。この全てを観ると天下人と庶民の圧倒的違いで打ちのめされる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 通期(展示替えあり) 婚礼調度類〈(徳川光…

時雨螺鈿鞍

鞍に螺鈿細工。もはや意味が分からない。そもそも乗馬において慣れた人は鞍など必要ない。乗る安定のために使うのだから、飾る必然性がない。また、座ってしまうと当人は見ることができない。奉納品だから成立する実用性のない豪華さ。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ …

籬菊螺鈿蒔絵硯箱

蒔絵の硯箱は実用性に欠ける。壊したり汚したりできない緊張感が筆に伝わり書くことに集中できないからだ。なので、あくまでも飾りなのだろう。現在に例えると超高級腕時計などがそれに該当する。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★★☆ 絢爛実用品 期間 ⅢⅣ 鶴岡八…

梅蒔絵手箱

漆細工が武家の時代になると宝物用、実用に変化する。愛でて楽しい図柄となり、細工も派手さが増す。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ www.mishimataisha.or.jp

宝相華迦陵頻伽蒔絵𡑮冊子箱

黒漆に金箔で文様を描く。極楽浄土を金で描くことで、箱に思想を埋め込む。芸術が宗教のものであった時代の漆細工。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅠⅡ www.kyohaku.go.jp

短刀 銘 左/筑州住

刀剣女子ブームで各地の博物館や美術館では擬人化された刀を展示するだけで女子の大群が現れている。それでなくとも混雑が予想される展示会に、これ目当てにどれだけの女子が来るか見ものである。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ 太刀〈銘筑州住左…

白糸威鎧

鎧リレー最後を飾るのは日御碕神社に奉納された甲冑。源頼朝奉納と伝えられ、江戸時代に丁寧に修理された。源平鎧がリレー展示実現。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 11月7日~26日 鎧リレー www.tnm.jp

紺糸威鎧

厳島に奉納された甲冑。平重盛が奉納したと記されており、平家と所縁の深い厳島神社ならでは宝。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 鎧リレー 期間 10月17日~11月5日 広島県の文化財 - 紺糸威鎧 - 広島県ホームページ

赤韋威鎧

甲冑の糸が赤が中心の鎧。鎧は国宝展期間中、赤・紺・白のリレー展示をする。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 鎧リレー 期間 Ⅰ 赤韋威鎧〈兜、大袖付/〉 文化遺産オンライン

金銅舎利容器(金亀舎利塔)

仏は偶像崇拝が認められていて、その中で舎利は仏の遺骨などを収めるもので信仰の中心になりうる最も重要なものだ。それを収める容器で豪華絢爛とはこのことかといった細工が施されている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ www.toshodaiji.jp

金銅華鬘

奥州・藤原文化を現在まで引き継ぐ中尊寺。金が産出したことで黄金の国伝説につながる一大文化圏を形成した。その文化形成の遺産が金銅華髪など。鎌倉遺以前までは畿内が歴史のすべてだったが、もっと地方の歴史を深堀してもよいと思わせる豪華さだ。 レア ★…

金銅錫杖頭

善通寺は弘法大師誕生の寺。高野山と東寺に並ぶ空海信仰必須の場所。また、お遍路75番札所でもあり、参拝者にはご利益が高い寺である。由緒正しい寺院にはお宝として空海所縁の錫杖頭が残っている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 通期 善通寺市デジ…

古神宝類(熊野速玉大社伝来)

仏教伝来以前の日本はおそらくは自然神信仰だったと思う。その名残が山伏で修行の場が吉野から熊野街道を経て、新宮、伊勢へと行きつく。熊野信仰はこの流れで今も根強く残っている。その信仰の捧げものが古神宝類。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間ⅢⅣ …

七条綴織袈裟(犍陀穀糸袈裟)

お坊さんが着ている袈裟が国宝となる?麻製の袈裟が残っているのが珍しく、正倉院や法隆寺にもない。綴織による艶やかな配色の保存もよい。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 染織 www.toji.or.jp

四騎獅子狩文様錦

法隆寺の至宝。土器などまでは作れた大和国では織物までは難しかったと思う。渡来物だろう錦は色あせないことから、大変重宝されたことだろう。また、獅子は日本にはいなかったので、見果てぬ海外を想像するには持って来いの作品だ。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コ…

天寿国繍帳

戦災に合いにくいド田舎にある法隆寺や中宮寺はまとまった宝物を残していて、多くのものが国宝や重文などに指定されている。物は正倉院よりも古く、聖徳太子信仰を強く意識したものも多い。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 染織 期間 10月3日~22日 http://…

真草千字文 智永筆

右に楷書、左に草書と習字の教本だが、智永が収めた800巻の一つで、聖武天皇の遺愛品となれば国宝となる。 レア ★★☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 期間 10月31日~11月5日

日本書紀 巻第二十二(岩崎本)

日本最古の勅撰歴史書。十七条憲法が記載されているなど、古代から中世にかけての貴重な資料だ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅲ 日本書紀 巻第二十二 巻第二十四 - e国宝

白氏詩巻 藤原行成筆

藤原氏絶頂の時代。唐・白居易の作品は平安文化に大きく影響を与えた。その文集を行書体で書写したもので、伏見天皇愛用品だった。海外文化を和風にアレンジして広めることができたのも、黒子に徹した藤原氏の柔軟性が為せる業なのだ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ …

詩懐紙 藤原佐理筆

三蹟・佐理の筆であり、詩懐紙では現存する最古のものである。平安時代の書跡は中国大陸の影響を色濃く残していたが、三蹟の出現を前後して和風のものが出てきている。文化が変化していく貴重な資料である。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★★ 期間 Ⅳ https://…

三体白氏詩巻 小野道風筆

三蹟の一人、道風作。Ⅳ期の前半のみの展示で、三蹟の中で最も短い展示期間。コラボを観るなら道風目当てで行くしかない。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★★★ 三蹟 期間 11月14日~19日 masaki-art-museum.jp

尺牘(久隔帖) 最澄筆

平安仏教の2大スーパースター、伝教大師最澄。比叡山に修行の場を求め、平安以降の仏教に多大な影響を与えた。ただ、国宝となると空海に比べて少ない。それは延暦寺が戦う僧侶となり、園城寺と争ったり、信長による比叡山焼き討ちにあうなどがあり、その時…

聾瞽指帰 空海筆

弘法大師空海関連の国宝は多い。高野山が都から遠いことや、全国各地を行脚したこと、東寺が京都市中心部から離れていることなどあり、多くのものが都心になかったことが戦火を免れる結果となった。また、三筆として筆の達人(5つの書体とも極めている)で…

土左日記 藤原為家筆

古今和歌集が高知県所有のもので、土佐日記とコラボはなかなか洒落ている。四国の他の3つに比べて、土佐の知名度はこれと坂本龍馬で上げている。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 紀貫之 期間 Ⅰ www.osaka-aoyama.ac.jp

古今和歌集 巻第二十(高野切本)

Ⅰ期の前半、1週間しか陳列されない逸品。古今和歌集は8つが国宝に認定されている。可能性として8つすべて違う期間に展示という、奇想天外な見せ方があるかも。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 紀貫之 期間 10月3日~9日 国 宝 ≪美術工芸品 −書籍・典籍−≫ …

雪松図屏風 円山応挙筆

丸山応挙の傑作。三井財閥の至宝。日本橋にある三井記念美術館で陳列される時は奥行きのある部屋の一番奥に飾られる。それは、全景が素直に観ることができ、松の太さと圧倒的な躍動感が無理なく目に入る配置となっている。今回の陳列位置が楽しみである。 レ…

風俗図屏風(彦根屏風)

国宝の城は5つあり、松江城が認定されたのは記憶に新しい。その他には松本城、犬山城、姫路城がある。彦根城も国宝であるが、それ以上に有名なのがひこにゃん。ゆるキャラブームの火付け役であり、ひこにゃん見たさに多くの観光客が集まったは今は昔だ。た…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。