国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

十一面観音菩薩立像 聖林寺

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1年遅れで東博で開催された聖林寺十一面観音展は、特別5室という本館中心にある部屋での開催となった。本館は口型の回廊で常設展が開催されているので頻繁に訪れるが、口の字の真ん中に当たる特別5室は2階部分まで吹き抜けであまり使われない。今回の展示会は展示点数が少なくことからそれほど広さを必要とせず、十一面観音の高さを考えるとちょうど良いスペースである。

もちろん、中心部にはフェノロサ岡倉天心和辻哲郎が感動した十一面観音が鎮座している。十一面が欠けていたり、痛みがある部分はあるがフォルムのよさは今も昔も変わっていない。聖林寺では正面からしか観ることができないが、今回は360度どこからでも観ることができるので、背面の暴悪大笑面がないことも分かる。来年の冬に奈良博でも開催されることが決定しているが、待つことができずに観に行った。半年後の再開を誓う。

 

梨地螺鈿金荘飾剣 東京国立博物館

飾剣は天皇から特別な許可を得なければ用いることができなかった。なので、超豪華に造られている上、数が少ない。平安時代に造られたもので、公家が儀式の正装時に帯びることができた。

レア ★★☆
観たい ★★★
後期

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金銅密教法具 厳島神社

空海が修行の場としたとされる安芸の宮島平清盛が篤く信仰した厳島神社があり、毛利元就が下克上を果たした宮島の戦いと、歴史のキーポイントに登場する。明治以前は神仏習合の思想があり、宮島の自然が神様であり、仏さまでもあるだけでなく、修験道の修行の場ともなっていた。なので、神社に密教法具があったもおかしくはない。金銅金剛盤・金銅五鈷鈴・金銅独鈷杵・金銅三鈷杵・金銅五鈷杵が出品されるが今でも神社で使う道具なのだろうか。

レア ★☆☆
観たい ★☆☆
前期

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金銅密教法具 東寺

東寺は空海が起こした真言宗系の寺院だ。国宝彫刻群で作り上げた立体曼荼羅が有名で、それぞれが国内最高峰の仏像で作り上げたフォーメーションは必見である。ただ、彫刻群はあくまでも疑似世界で、リアルな人々とつなぐのが法具を用いた祈りの儀式である。使われていた金銅金剛盤・金銅五鈷鈴・金銅五鈷杵が展示される。仏と人々を繋ぐ重要なアイテムである。

レア ★☆☆
観たい ★☆☆
前期

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二十八部衆立像 妙法院

京博の向かいにある三十三間堂からは二十八部衆立像の婆藪仙人・摩睺羅が登場。三十三間堂では圧倒的な数の前に、彫刻の一体一体までは観る気力がでない。個別展示ではじっくりゆっくり観ていきたい。

レア ★☆☆
観たい ★☆☆
通期

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厳島神社古神宝類 厳島神社

厳島神社の宝物館はコンクリート造りでそこそこのスペースがあるが、こちらには国宝の本物の展示はない(すべてレプリカ)。秋に開催される特別展で会場を変えて国宝を展示する。ただ、スペースは狭く、少人数の会議室ぐらいのため展示点数が10点前後となる。厳島神社古神宝類の中から松喰鶴古唐櫃が京博でお目見えする。

レア ★☆☆
観たい ★☆☆
後期

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国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。