国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

慧可断臂図 雪舟筆

 国宝展で雪舟国宝作品6点一気見をした。そして、春に「名作誕生 つながる日本美術」で天橋立図、秋には毛利博物館で四季山水図が展示され、雪舟の名作が堪能できた。

今回は年末年始の京博企画展にて慧可断臂図が出品されていた。墨彩にも関わらず切断した手首にうっすらと朱が乗るインパクトのある構造で、見る者をはっとさせる。顔部分は濃い書き込みがあるのに、衣服は薄墨で太く素早く書かれて、強弱がはっきりして人物の見てほしい部分が分かりやすい。全体の風景は岩場で、雪舟独特のあり得ない角度で引かれた線が洞窟に見えてくるのが作家の力なのだろう。展示会場に狩野元信の作品もあったが、インパクトは雪舟の作品が一番。もしこの時代に西洋へ雪舟作が言っていたならば、北斎以上のインパクトを与えたのは間違いないだろう。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。