国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

梵鐘 栄山寺

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国宝の梵鐘は14点ある。その保管方法には2種類あり、風雨にさらされながら現役バリバリのものと、国宝になったので鐘としてではなく工芸品としての保管するため新築の建物内に保管するものがある。現役は東大寺円覚寺建長寺當麻寺観世音寺がそうである。一方で保護目的で突くことができないのが興福寺、西光寺、佐川美術館所有で、現役を退いて2代目へバトンを渡して引退したパターンが妙心寺平等院である。

栄山寺の梵鐘は新しい建物内で保管される。奈良県五条駅から歩くこと30分弱でたどり着く田畑が多い場所にある。誰もいない受付を経て、すぐに見える比較的新しい白い建物内に梵鐘は保管されている。入口は鍵がかけられているので中には入れないが、窓は木をはめただけなので隙間から見える。平安に造られた鐘で神護寺平等院とならんで平安三絶の鐘として知られる。鐘の表面いっぱいに由緒が書かれていて917年製造だと分かる。国宝の梵鐘を所有している中には導入しているところもがあるが、技術の進歩で音を簡単に録音・再生できるのだから録音した音色が聞けるシステムをぜひ入れてほしい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。