東北からの移動で東京を通ったので東博にも寄った。
東福寺展は終了していたので、京博での開催を楽しみに待つ。売店で図録が置いてあり、東京会場で見ることが出来た東福寺の国宝たちは京都でも展示される予定で一安心。そのまま常設展を見まわる。
東博の常設展は海外からの観光客が一気に増えた。コロナ禍前以上の盛況のようにも思える。また、学生風の若い人も増えており、年寄の憩いの場ですらあった東博が様変わりしている。(常設展だけで入場料1000円は気軽に入るのにためらう)
昨年の国宝展で東博所蔵の国宝はあらかた観た。それでも、東博に寄るのは国宝でも写真撮影が可能なもののため。図録を買うかインターネットで見るかができる時代ではあるが、記念に撮っておきたいのが人情だ。
今回は円珍関連文書の撮影に成功した。伝教大師1200年大遠忌記念展などでも紹介される円珍こと智証大師は第5代天台座主で、園城寺の黄不動や新羅明神像を残した人物の自書状が展示されていた。勢いよく書いたためか墨が持たずつぎ足しながら書き切っている。1000年以上前に書かれたものとの対面と生で見る筆使いは興奮を覚える。その時の興奮を個人で撮影した写真を見ることで反芻できるのがたまらなくよい。
後日だが円珍関連文書がユネスコの世界の記憶遺産に認定を受けていた。こうゆうことがあるので、写真に撮って再度見直しができるのはありがたい。