国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【親鸞と高田本山】三帖和讃 親鸞筆 専修寺

三重にある専修寺は多くの国宝を抱える。2017年に御影堂と如来堂が国宝指定を受けた。内装は金箔で華やかに装飾された絢爛豪華な仕様。建立は御影堂が1666年、如来堂が1748年と来歴もはっきりしていることから評価された。建物は現地へ行かないと見ることはできないが、三重県総合博物館で開催される親鸞高田本山では同寺が保有する国宝書跡の展示が予定されている。

三帖和讃は親鸞筆(一部のみ真筆とされる)の書跡で、浄土和讃・浄土高僧和讃・正像末法和讃の三帖からなる。日本の言葉で佛・菩薩や高僧のお徳をたたえた讃歌だ。映画などで古代ヨーロッパでは英雄譚を吟遊詩人が謳い上げる場面があるが、それのように親鸞が作詞してみんなが謳い上げるための台本を書いている。神社の詔や仏教の経典も分かる人には理解できる言語でいかに素晴らしいかを伝えているはずだが、その時代にあった言葉でないため呪文のようになっている。そこに目をつけて現代語訳する人はいるが、自分でアレンジして賛歌に仕上げたのがアイデアとして素晴らしく、浄土真宗が広まる最大の要因だったと思われる。伝わらない教えはありがたみも伝わりづらく、分かる人だけと切り捨てるのではなく、伝える方が分かるように変えていく、その過程が分かる書跡となっている。

レア★★☆

観たい★★☆

コラボ★☆☆

www.bunka.pref.mie.lg.jp

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。