国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

宝簡集 金剛峯寺

高野山霊宝館開館100周年だった昨年、年間パスポートを購入して期ごとに楽しむことが出来た。周年展示が終わり、足が遠のく中、パスポートの期限切れを前に霊宝館を訪れた。

展示は鎌倉時代高野山と題して、NHK大河ドラマに合わせた展示内容となっていた。旧館から新館へ抜ける導線で、100周年の時と同じルートとなっている。旧館はいつも仏像たち。紫雲殿までの渡り廊下には国宝の複製やテーマに関係したものがあり、気持ちが昂る構成だった。

紫雲殿の絵画には国宝はなく、新館の第1室は快慶作品ゾーンがそのまま残っていた。周年展では運慶ゾーンだったところは、鎌倉にあったものの展示となっていて、国宝は第3室に固まって展示していた。

高野山には金剛峯寺ならびに山内の各子院が受け取った書簡を保管した古文書群である。江戸時代に重要なものを選んで巻物や冊子に仕立て宝簡集、続宝簡集、又続宝簡集とした。

歴史を俯瞰的に見た形で古文書を選んだことから、教科書に載る人物たちからの書簡が多くあり、各展示会でテーマに合った書が公開されることが多い。今回は宝簡集の「源頼朝下文」だった。頼朝の花押が書かれた書で、公式文章なので芸術性はあまり感じない。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。