国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

本殿・中門 仁科神明宮

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松本駅からJR大糸線で50分強。無人駅の安曇沓掛駅で下車する。そこから東へてくてくと歩く。道中は川があり、そこから見える山々の頂上はまだ白い。ほぼまっすぐの道を田畑を見ながら30分程度行くと、山腹に仁科神明宮がある。

神社は山の中にあり、それまでの登り道には住宅がある。そのため、切り開かれた道を歩くことになり、振り返ると絶景が楽しめる。一の鳥居、二の鳥居とくぐると、進行方向が90度変わり北向きに進路を変更。すると小高い位置に拝殿などが現れる。国宝は拝殿の後ろの本殿と中門を観るには、普通ならば拝殿からのぞき見する形が多いが、ここは左右を開放して、国宝の本殿と中門がじっくり見られるようになっていた。横から入ると日本最古の神明造が現れる。江戸時代初期から続く形式なのだが、創祀は平安時代までさかのぼる。本殿と中門は釣屋でつながっているため、一体での国宝指定となっている。

さて、行ってみて気づいたのは、真新しさが感じられる点だ。参拝後にホームページを見ると20年に1度、伊勢神宮のように式年遷宮が行われ、それが2019年だったようだ。令和の遷宮で生まれ変わったため、新しく見えた、いや新しいのだ。この遷宮の造営棟札は、南北朝時代の1376年からすべて保存されている。この歴史が国宝なのだろう。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。