硯箱で国宝指定を受けているのは3件。鶴岡八幡宮所蔵の籬菊螺鈿蒔絵硯箱以外は東博が所蔵している。
古来の中国では文人が書斎で用いる道具のうち、筆、墨、硯、紙の4種を特別視して四宝としてきた。なので、それらを仕舞うための箱は教養の高い図柄であるとともに、上級社会では豪華絢爛に仕上げて優美さを競った。
八橋蒔絵螺鈿硯箱は琳派の大看板である尾形光琳が作った代表作で、伊勢物語の一場面の状況を箱全体を通じて工作している。見ているだけでウキウキする作品である。
3件がそろい踏みとなれば最強のコラボ企画になるが、2件でも滅多に観れない。ただ、期間を分けて展示されるとガッカリすると思う。
レア★☆☆
観たい★★☆
コラボ★★☆(東博の文房四宝)