奈良国立博物館は東大寺や興福寺、春日大社が隣接する奈良公園にある。この立地からも分かるように寺社仏閣の文化財を多く、蒐集・保管している。そんな奈良博が満を持して企画したのが奈良博三昧-至高の仏教美術コレクション-である。”至高の”と名付けるだけあって、仏教に関する幅広い種類が展示されている。そして、同館が保有する国宝も惜しげもなく展示され、奈良博三昧の言葉通りとなっている。
展示は普段通り新館2階からのスタートで、大陸から来た仏教彫刻から始まりブッダに関するもので1章を費やしていた。
その中で数年前に修復を終えた国宝の刺繡釈迦如来説法図がこのコーナーの目玉となってなっていた。刺繍なので朽ちている部分もあり、下地に顔などを描いて補填していた。絵画よりも色あせなどがしにくいので、色目はそこそこ残っているが時代を経て黄ばんでいるのは仕方がない。