高野山は修行の場であるため市井とはかけ離れた山の中に存在している。鉄道や道路事情がよくなったため、観光しやすくなったとはいえ、「高野山に行く」という目的以外に訪れる人は皆無である。
コロナの影響で観光客は激減し、100年に1度の規模で開催されている高野山の名宝展は混雑とは無縁の状況になっている。そんな、特別な展示会だからか、高野山でこれまでにない試みが取られている。ホームページを一新して高野山の魅力を広めたり、YOUTUBEで宣伝したりしている。その中で、仏像好きタレント・みほとけのYOUTUBEでⅠ期が紹介されていた。
目玉展示品は入れ替わっているが、運慶・快慶の彫刻群などは同様の展示で、図録では味わえない空間演出が見て取れる。
さて、Ⅱ期の国宝展示は竜光院の経典が展示されている。動画映えしない逸品ではある。大字法華経は紙が貴重な時代に文字数を減らして書き写されたもので、老眼には優しい経典となっている。