高野山霊宝館開館100周年記念大宝蔵展「高野山の名宝」Ⅰ期は新館でも武田信玄にまつわるものが展示されていた。武田信玄と言えば恰幅の良い禿げ上がった像が有名だが、その現物が登場。信玄所持の丸頭巾形冑や五鈷鈴(松虫鈴)、そして真田幸村(信繁)像や所持していた太刀もあり、甲州・信濃と高野山をつなぐ品々が展示されていた。武田信玄・真田幸村ファンでなくても見ておきたい品である。
Ⅰ期だけの展示物としては三宝院の不空羂索神変真言経。この経典に基づき不空羂索観音と執金剛神像のセットで配置されている。東大寺の法華堂(三月堂)の配置がそれで、今回の霊宝館の快慶作の彫刻もそれに準じて作られたものである。