国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

如意輪観音坐像 観心寺

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昨年から続いているコロナ禍は1年経っても同じ状態だ。学習効果がなく、何度もループする対応となっている。1年経ったと言い切れるのは、観心寺秘仏である如意輪観音坐像の特別公開日である4月17日と18日が来たからである。

今年の特別公開はコロナ対策のため、金堂内は100名ずつ30分間の拝観となっていた。大雨だった初日に訪問したが、それぞれの回で満員であった。寺のいわれなどの説明が一通りあり、内陣へ入っての参拝。下から綺麗にライトアップされた如意輪観音坐像は6本の腕があり、それぞれが六道から人を救うためにあるそうだ。全体的に肉感があり、お顔立ちがふくよかな女性的な作りで、やさしく導いてくれる雰囲気を作っている。

秘仏として大切に保管されてきたため、極彩色が残っていて一木から作り上げて塗られた当時の色味が想像できる。彫刻としては腕の曲がり具合と配置が絶妙で、あらゆる方向でも腕が伸びて手助してもらえそうだ。南河内には葛井寺の千手観音や金剛寺大日如来など見ておきたい国宝彫刻が多くあるが、如意輪観音はそのひとつであることは間違いない。

 

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。