国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

漢書楊雄伝 京都国立博物館

f:id:kokuhou:20210211192829j:plain

コロナの影響で会期が延長されていた仏教美術研究上野記念財団設立50周年を記念した展示会「新聞人のまなざし ー上野有竹と日中書画の名品ー」が開幕。朝日新聞の創業期の社長にして日本と中国の美術品収集家の上野理一のコレクションを中心にして設立された財団で、周年ということで京博2階を大々的に使って公開していた。

朝日新聞は上野家と村山家が勃興した会社。どちらかの家から社主を出してきていたが、君臨すれども統治せずの建前から直接的な経営からは一歩引いている。ただ、大株主であるため、事あるごとに週刊誌ネタにはなっている。

さて、両家共に戦前から多くの文化財を収集してきている。村山家のコレクションは香雪美術館が管理し、御影の閑静な住宅街にある美術館で見ることができる。2018年には分館として朝日新聞大阪本社がある中之島にも美術館を作り、仕事の合間で気軽に訪れるスポットとなっている。

上野家はコレクションの売却益で仏教美術研究上野記念財団を設立して、若手研究者の育成を目指す土台を構築。 京都国立博物館へは、当財団の基本財産を拠出した上野家旧蔵の中国の書跡・絵画などからなる「上野コレクション」を寄贈している。

上野家収集物として常時展示されている施設がないものの、村山家収蔵品にはない国宝が含まれている。漢書楊雄伝や法華経巻第八(運慶願経)、王勃集は書であるため派手さは全くないものの、どれもいわれを知れば感心するものばかり。眼福を得るより慧眼を育てるコレクションとなっている。

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。