国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【三井15周年】短刀 無銘貞宗 名物徳善院貞宗

三井記念美術館の十五周年展。同館が所有する国宝「日向正宗」は秋から冬にかけての特別展の目玉として展示が確定しているので、同展示会には不参加。国宝刀でもう一振り所有しているのが、無名貞宗・名物徳善院である。

名刀工を輩出した5つのくに五ヶ伝のひとつ相模の貞宗の作で、刃文が華やかな作品である。豊臣秀吉から前田徳善院玄以が拝領し、愛刀としたことが名物の由来となっている。玄以の息之が徳川家康に献上し、家康が更に紀州徳川家へ、さらに伊予西条松平家へ与えた。

表裏には不動明王金剛夜叉明王梵字に三鈷剣と香箸が巧みに彫られている。来歴がしっかりとしていて美術品としても美しい刀である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。