港町・神戸には洋風建築物がよく似合う。
明治初期に外国人居留地となった神戸は明治から大正にかけて港が見渡せる山際に多くの住居が出来た。その名残がある北野・異人館はおしゃれな洋風住宅が建ち並び、異国情緒を味わえる観光名所となっている。
市の中心街はビジネス街となってしまったが、そこにも洋風建築が多く点在している。神戸市立博物館もその一つで、もともと昭和10年に横浜正金銀行神戸支店として作られた。正金銀行は戦前の外国為替業務を一手に引き受けていた銀行で貿易に欠かせない銀行だった。なので、かなり立派な建物となっている。
昭和57年に博物館として開館。昨年のリニューアル工事を経て、久々の再開となった。国宝は銅鐸や銅戈。人や動物のような略図が鋳造されており、文字以前の表現として貴重な資料となっている。国宝指定を受けた数が多いので常設展示場に行けばたいてい国宝に出会える。