国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

十一面観音菩薩立像 聖林寺

昨年のゴールデンウィーク天皇陛下の即位に伴う祝日などが重なり長期の連休となった。日本全体がお祝いムードだった昨年から一変、今年はがコロナ自粛でどこにも出かけることができない。なので、連休明けに開催されるであろう展示会出品の国宝をピックアップ。

まずは奈良でも少し辺鄙な場所にある聖林寺の十一面観音菩薩立像が上京、展示される。惜しまれつつ会期途中で終わった出雲と大和展、開催されなかった法隆寺展と古代史の流れに沿った展示として、聖林寺十一面観音展が東博で開催される。

聖林寺は奈良・桜井駅から南へ歩いて30分強の場所にある。国宝関連だと少し寄り道となるが安倍文殊院があり、そことセットで訪れると効率的である。また、壬申の乱大化の改新)の出発点とされる談山神社もあり、古代史好きにはたまらないスポットとなっている。

聖林寺は少し小高い丘に建てられているが、その周りは田んぼとなっている。牧歌的な場所になぜ国宝の彫像があるのかというと、廃仏毀釈の影響で放置されていたものをお祀りしたためで、元は大御輪寺にあった。その彫像はフェノロサ岡倉天心和辻哲郎などの目に留まり、高い評価を受けて国宝に指定されるまでになった。少しふくよかなお顔立ちの十一面観音菩薩立像で、普段は厨子入っている。今回の展示で360度見ることができるようになっていてほしい。

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国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。