国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

七支刀 石上神宮

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出雲のお目当てが秋野鹿蒔絵手箱だったが、大和の目当ては七支刀だ。

奈良・天理にある石上神社は拝殿が国宝。参道や社殿の周りは高い木々で覆われていて、外部とは一切遮断しており、神聖な空間を演出している。一方で境内には鶏が放し飼いされており、どこか牧歌的な雰囲気もある。

そんな石上神社の国宝にはもうひとつ七支刀がある。形状は独特で諸刃の剣の左右に枝のように3本ずつ(計6本)、L字型の剣が伸びている。その剣の中心にいわれが書かれていて、百済王が倭王に贈ったと解釈できる。歴史的な内容が書かれた剣が古墳時代倭国百済の関係を紐解き、白村江の戦いへと繋がる。

文字が明ける前の古墳時代に栄えた出雲と大和。平安時代を境に文明が歴史を書き綴ってきたことで、歴史は聖徳太子以前・以後で語られることが多い。不思議が多い古墳以前の歴史を知りうる貴重な展示会だった。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。