国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

尚書正義 足利学校

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 今年は改元のあった年。新元号の令和は万葉集が典拠となって選ばれたため、珍しい国書の展示が多かった。従来の元号の典拠が漢書からだったため、漢書の国宝書籍の展示を期待していたので、選ばれずに少し残念だった。

しかし、これまでの元号漢書からということで、足利学校が所有する国宝書籍4点中3点が展示。平成までの元号の典拠部分を分かりやすく示して展示していた。

平成と昭和は「尚書正義」、大正と明治は「周易註疏」の国宝書籍が出典元で、その他にも様々な元号の出典元を分かりやすく解説していた。

さて、令和の出典元の万葉集が影響を受けているとされる「文選」も参考出展されていた。同文献にも令和の記述があり、これまでの慣例を忖度した元号となっている。まあ、日本語自体が漢字文化圏にある以上は何らかの影響があったもおかしくない。それを探し当てる学者の知識量がすごい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。