東大寺ミュージアムの絶対的エースである誕生釈迦仏立像が大英博物館での展示で不在となっている。その合間を縫って展示されているのが、東大寺の裏番長、木造弥勒仏座像だ。
横長の顔に切れ長の目、立憲民主の枝野幸男を超える福耳が相まって、忘れがたい独特のフェイスを構築している。ずんぐりむっくりとした仏様は豊穣を期待せずにはいられない愛くるしさがある。
写真でしか観たことがなかったので、小さい部類の誕生釈迦仏立像が飾られているショーケースで納まる大きさたとはおもわなかった。東大寺は南大門の仁王像と盧遮那仏の大きさに圧巻されて記憶力がそこで止まってしまう。だが、何度もいくと法華堂や灌頂堂の国宝物群や和尚さん、普通サイズの仏像など、見所いっぱい。さすが元国立寺院の最高峰だっただかけある。