国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【京都名品展】古今和歌集(曼珠院本) 

カラフルな色紙に書かれた古今和歌集。こちらも藤原行成筆の可能性があるようだが、伝承などに残っていないので作者不明。

京都の北東にある曼珠院は比叡山と御所の間にある。御所からはちょうど鬼門の位置にあり、近くには修学院離宮赤山禅院などがある。国宝は古今和歌集のほかに、不動明王像(黄不動)を所有。補修の時に発見されたお腹辺りに小さな隠し不動明王像の痕跡が見つかったこともあり、国宝展では目玉の展示物のひとつであった。

この古今和歌集はほとんど仮名で書かれており、その流れるような書体は雨粒が滴り落ちるようで、文字自身に速さを感じる。筆さばきのみごとさを堪能できる作品である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。