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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【京博名品展】書巻(本能寺切) 藤原行成筆

三蹟の一人、藤原行成の書で国宝は3点。東博の白楽天詩巻と正木美術館の後嵯峨院本の白氏詩巻、それと今回出展の本能寺所有の書巻である。

最初の2つは平安貴族に好まれた白居易の詩文を独自の書風で書いたもの。それに対して書巻は雲母刷のある唐紙に菅原道真小野篁紀長谷雄たち日本人の文書を漢文で記したもの。鎌倉時代に入ってくる禅宗の生真面目で堅苦しい文字とは対照的に、やわらかでリズミカルな文字で、平安中期の時代にぴったりの文字である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。