国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

延喜式 国立東京博物館

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延喜5年に醍醐天皇の命で編纂が開始されたので延喜式命名。式は律令を執行するために必要な細かな規則のことで、日本の法律事例集の祖となる。なので、和歌や俳句のような芸術性はなく、経典のように淡々とした書である。

原本はすでになく、平安時代の写本。大阪の金剛寺のものも国宝に指定されている。東博所有のものが最も古く、摂関家九条家伝来の品である。

延喜式では神社の格付けもされていて、これは神名帳として金剛寺が保管している。神社の社格を決めたもので、白河天皇の時代に畿内の22社を特別選抜としたのが有名である。大陸からもたらされた律令は物事に法則を作り、その後西洋から輸入した法律へと発展していた。外部からの受け売りで独自の解釈で働き出す、日本らしい貴重な資料である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。