新元号が発表され、その元ネタが万葉集から採用された。万葉集の中で国宝指定のものは3つ存在する。
もっとも完品に近いのが東博所有の元暦校本20冊。そして、残巻ではあるが京博の巻第九残巻(藍紙本)、前田育徳会所有の第三、第六巻残巻(金沢万葉)の3つが国宝に指定されている。いずれも常設では展示されていないものの、企画展などでお目見えするレアな国宝。
国宝ではないものの、断簡されて各所で保管されている桂本と天治本の計5つを「五大万葉集」と呼ぶ。いずれも平安期のものだ。
国宝の3つは展示の都合などがあるが、旬なうちに展示しそうだ。東博なら20冊のうち、出典の書のみを展示しそう。また京博のものは夏に横浜美術館で展示予定。前田育徳会のものは石川県立美術館に展示するだろうが、開館60周年記念展あたりでの展示かもしれない。そのほかで、国宝ではない断簡の部類はゴールデンウィークの緊急特別企画で各地の所蔵者たちがこぞって展示するだろう。ネットでの最新の情報収取が欠かせない1か月間になる。