2018年後半は怒涛の刀剣展示会だった。その最後を飾るのがふくやま美術館の筑前左文字の名刀展である。寄託されている江雪と太閤が期間中常設で展示されるのに加えて、後半からは土浦市立博物館の住行弘が来広。左文字刀が一堂に会する展示会となった。
短刀が多い左文字は女性的な魅力を感じる造りで、実用的なものが多かった京の刀に比べると、その違いだけでも楽しめる。
住行弘はかなり深い刃紋が印象的で、波打つ様は荒々し博多女の気性をうまく表現したようだった。茨城までなかなか行くことができないので、遠方での展示会出品は大歓迎。東京だけで企画するのではなく、多くの展示会が巡回してほしい。
なお、同展は正月明け12日から刀剣博物館でも開催される。