昨年の今頃は国宝だらけだった京博。今年は刀だらけの展示となっている。おまけに客は女子だらけでもある。
普段来そうにない人々を集めたのは、シミュレーションゲームの刀剣乱舞の影響。登場するキャラクターたちが刀をモチーフに擬人化したもので、その元ネタたちが展示されていることから、それらを見に来ている。とくに有名どころを中心に、人だかりができていて、三日月宗近は昨年の金印と同じ展示の仕方で間近でみるのに一苦労する。
全体的におとなしい人たちが多いので、観光できている外国人(とくにアジア系)に比べると不快感はない。だが、キャラクターが展示されている場所は別。明治古都館でキャラクターのパネル展示がされていて、写真撮り放題とあってテンションMAXの女子たちを多く見受けられた。普段の明治古都館は閉館されていて、耐震工事の予定もあり現状で見学できる数少ない機会である。もっと重要文化財を楽しんでもよさそうだが、パネルの方が重要なのだろう。
さて、肝心の刀の展示だが、山城系をこれだけの数集めたのはすばらしいが、京博・平成館でみせる必要があったのかが疑問。あれだけ大きなものが展示できるスペース(とくに2階)に刀だけは勿体ない。普段は絵画や屏風など見せているスペースがもったいないので、独立した展示用のショーケースで刀を見せて、大きなスペースでは同時代の掛け軸や屏風などがあれば京博らしい展示となったと思う。あとは数が多いので後半はどれがどれやら分からなくなってくるので、メモでも取らない限り見た記憶が次々に埋もれる。先に予習をしておくことをお勧めする。