法隆寺から北へ20分弱歩くと法起寺へ着く。こちらの三重塔が国宝。斑鳩三塔として法隆寺、法輪寺に塔があり、その一角が法起寺にある。建立が706年頃で江戸時代の修復はあるものの、これだけ高い建物が1300年以上残っているのは奇跡である。近くの法輪寺の三重塔は第二次世界大戦の時の金属没収によって避雷針がなくなり、その時たまたま落雷があって焼失した(現在は再建されている)。戦争と自然災害が文化財を壊す典型例だが、法隆寺や法起寺の国宝建築物が残っているのも斑鳩が政治の中心地ではなく戦火を免れたことが大きい。