国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

仏画

【醍醐寺】訶梨帝母像

霊宝館に入館するとき、この秋と冬に醍醐展がサントリー美術館と九州国立博物館で開かれるお知らせパンフレットをもらった。そこには訶梨帝母像の写真もあり、展示されることが伺えた。この春の展示に出展されている主要なものは、秋冬展示への出展が確定し…

【仁和寺展】両界曼荼羅 子島曼荼羅

本日で惜しまれつつ終わる仁和寺展。本サイトで一番アクセス数があったのは両界曼荼羅の記事だった。 同図は誰もが見上げる大きさと、紺色のベースに金で書かれた図は観る者を圧倒する。それを子島曼荼羅は暗闇の中で燈火によって浮かび上がる工夫がなされて…

國華 普賢菩薩像 東京国立博物館

大倉集古館所蔵品が像ならば、東博は軸。国宝展でも陳列されていた名品で、国宝の普賢のコラボが実現した。平安時代の作品にも拘らず、綺麗に色彩が残っており、切金文様は眩い光を放って見るものを魅了する。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆

【仁和寺展】孔雀明王像

密教とともに日本に伝わった孔雀明王は、藤原道長が仁和寺へ画像を寄進するなど平安時代の公家・皇族間で持て囃された。 国宝展にも出品されていた仁和寺の孔雀明王像は、宋仏画の特徴を有している。日本に多くあるそれらとは一味違う三面六臂である。 派手…

仁和寺展 両界曼荼羅 子島寺

子島寺が持ち、奈良博に寄託している曼荼羅図。前期が胎蔵界、後期が金剛界を展示する。日本三大両界曼荼羅図(ほかは神護寺、東寺)のひとつだそうで、そのすべてが国宝指定。紺綾地で金銀の泥で描かれているので、暗い場所でローソクなどの弱い光で照らす…

【奈良博】倶舎曼荼羅図 東大寺

年末年始の奈良博の企画展示はこの三連休で終了する。その中で、今年の奈良博で開催される特別展の前哨戦的な出品があった。それは倶舎曼荼羅図だろう。夏ごろに曼荼羅図展とも言うべき、糸のみほとけへの期待を高める出品だった。 曼荼羅図は密教では儀式に…

【国宝】孔雀明王像 東京国立博物館

Ⅳ期の楽しみの一つは孔雀明王像が2点出ていることだ。仁和寺と東博所有のもので、2階に展示している。ただ、仏画と中国絵画とエリアが離れているので、往復して見比べる必要がある。 仁和寺のものは信仰の対象として、寺院内に掲げられたりしているためか痛…

【国宝】両界曼荼羅図(伝真言院曼荼羅) 教王護国寺

大陸より空海が持ち帰った密教。その真理が曼荼羅にある。立体的に表現することがもっとも表しやすいようだが、大きな空間と製作期間が必要なこととと持ち運びに不便だ。 そこで図解したものが曼荼羅図である。言わば3次元表現を2次元にしたものである。これ…

【国宝】不動明王像(黄不動)

曼珠院の秘仏。傷んでいたため、最近まで保存修復作業を行っており、久しぶりの展示となった。腹部分に清めのための仏画の痕跡が修復作業中に見つかったことは大きなニュースとなった。 それを確認できるかじっくり観察したが、予想通り分からない。なにせ修…

【国宝】十二天像

国宝展ならではのコラボ、西大寺と京博所有の十二天像が一度に観ることができる。とくに火天は両方のものがⅣ期まで出品。戦火を逃れて現存する平安仏画は大変貴重である。前期で観た阿弥陀信仰とは違う、黄道信仰とでも言える天文学と地学を合わせた信仰が日…

【国宝】観音猿鶴図 牧谿

大徳寺は一休禅師が修行した禅宗寺院である。織田信長の菩提寺があったり、千利休が自害した原因となった山門があるなど武家と関係の深い寺社である。ちなみに龍光院も大徳寺の塔頭寺院である。 そんな大徳寺では毎年10月の第2日曜日に大徳寺では寺宝の虫干…

【国宝】山越阿弥陀図 京都国立博物館

国宝の山越阿弥陀図は禅林寺と京博所蔵のもの2点ある(二つは全く別物)。今回、出品されているものはもともと朝日新聞社の創業主である上野精一が所有していた。それを精一没後50回忌あたる1970年に京博へ譲渡、現在に至っている。一方で譲渡対価の…

【国宝】吉祥天像 薬師寺

吉祥天像は奈良時代8世紀頃に作られたとされる。今から1300年以上前にも関わらず色彩が美しく残っている。色白の天子は浄瑠璃寺の吉祥天立像(こちら重文)でも感じたが、ふくよかな豊穣の女神だ。信仰の重要な日以外は大切に保管されていたことで、綺…

銅板法華説相図

観音霊場33か所の一つで、強大観音菩薩や牡丹回廊など見どころたっぷりの長谷寺。その寺宝は、経や仏を銅板に仕上げたレリーフ。天武天皇の病気が治ることを祈念して作られたもので、伝承では686年に造られ、安置されたとされる。その頃から日本にこれほ…

阿弥陀三尊像 普悦筆

阿弥陀三尊像はポピュラーな仏画。そんな構図でも、南宋から輸入され、現在も残っている数少ないもので、室町将軍家が所有していたとあって平成24年に国宝指定された。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 清浄華院の文化財 - 清浄華院公式ホームページ

十六羅漢像

仏や神は信仰の数だけ増えていく。仏像の脇侍を入れて3体になったり、四天王に八部衆、十二天など次々に増殖する。今回は十六羅漢。それぞれにオタク心をくすぐる難しい名前がついている。羅漢大集合として五百羅漢も存在し、500体の石造が丁寧に彫られて…

十二天像 西大寺

回覧展の西大寺展へも出品されていた作品。奈良では東大寺と並ぶ規模があったとされる西大寺。しかし、時代ともに荒廃し、東大寺との規模は雲泥の差となっている。寺宝にもその差が表れているが、名品であることに違いはない。しかし、保存状態が戴けない。 …

十二天像 京都博物館

十二天は各方位を守護する神。密教では立体感が思想の重要な鍵となる。曼荼羅も各方面に広がるイメージがある。そこで、広がりを十二天へと変化させたのかもしれない。ちなみに、今でも残っている十二支も方位や時間を表し、無限の広がりを動物で表現したの…

一字一仏法華経序品

経典をどれだけ丁寧に作り上げればよいのか。そのひとつの答えが一字一仏法華経だろう。写経した文字一つ一つに仏を描いて経典を完成させる。可愛らしい仏たちが、達筆な文字に描かれている。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅳ 善通寺市デジタルミュー…

絵因果経 東京藝術大学

この夏、東京芸術大学開校130周年記念の展示会にて出品されていた代物。経の絵解き巻物。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 絵因果経ダブル出品 期間 Ⅰ 東京藝術大学大学美術館 The University Art Museum, Tokyo University of the Arts

千手観音像

千手観音は立像で見ることが多い。立体造形によって千手が分かりやすく表現できるからだろう。出品作の千手観音は絵で表現されている。平面であるあるはずの画面に、左右各21大手がところ狭しと絡み合い立体感がでた作品となっている。それぞれの手にお宝を…

釈迦如来像(赤釈迦)

神護寺の秘宝。この春の神護寺の曝涼展にも出ていた品物だ。とてつもなく神々しいということはなく、信仰の対象として大切にされていた感じはした。神が(を)護る寺にある仏画、そし神もなりたかった肖像画の人物たち。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期…

両界曼荼羅図(伝真言院曼荼羅)

曼荼羅は密教の真相を図解したもの。難解な密教を分かりやすく表現したのだろうが、凡人には宇宙が広がるだけに思える。それ程、密教は奥深いものなのだろう。密教を理解した空海はその先になにを観たのだろう。 レア ★★☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣwww.…

一字蓮台法華経(普賢菩薩勧発品)

文字を蓮座に乗せてデコレーションした経。大和絵が添えられて芸術度アップ。信仰心と趣味を合わせたハイブリット経典。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅳ www.kintetsu-g-hd.co.jp

【速報】 不動明王像 絹本著色 曼殊院

曼殊院に伝わる秘仏、不動明王像(黄不動)の腹部に小さな不動明王が描かれていると京博が7日に発表した。そして、10月の国宝への展示も合わせて発表された。 展示会まで2か月をきり、これから大きな発表が続くと思われる。 レア ★★★ 観たい ★★☆ コラボ …

普賢菩薩像

国宝を集めるには東京国立博物館の協力なしには成立しない。直近にも日本国宝展を開催していることから、近い将来同様の企画があるだろう。その時には普賢菩薩像などは惜しげもなく展示されるだろう。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅠⅡ www.tnm.jp

孔雀明王像

漫画の題名で知り、インパクトがあったため、それが仏画であったことすら知らなかった。そもそも動物と仏(もしくは神)のコラボレーションは多く、十二支をオマージュした像もある。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 京博の孔雀明王出品の場合、ランクアッ…

釈迦金棺出現図

宗教画の教祖最後の場面は最高のクライマックスシーン。信仰を集めるためには感動的な仕上がりが必要不可欠。その最高傑作の一つ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅠⅡ www.kyohaku.go.jp

吉祥天像

現在、改修工事に入っている薬師寺は発掘調査などにより様々な発見があり、その都度話題となっている。ところが、奈良と飛鳥の途中にあることから、アクセス面では厳しい位置にある。日本最古の彩色画を見に行くには強い意思が必要なので、今機会はありがた…

仏画(予想)

仏画は寺院にとっては信仰の対象であるため、博物館所蔵以外のものがいかに出品されるかが注目。密教系や近畿圏の中々貸し出しされないものが出品されるか鍵。 出品発表済み 国宝 吉祥天像 (薬師寺) 【 I 】 国宝 釈迦金棺出現図 (京都国立博物館) 【 I …

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。