国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

肥後江田船山古墳出土品 東京国立博物館

先週は古墳時代の遺跡で大発見が相次いだ。熊本城跡から出土の鉄刀は甲子年の銘文が刻まれていて、聖徳太子時代に地方に配られた可能性が高まった。そして、日本最大の円墳である奈良県の富雄丸山古墳では前例ない盾形銅鏡出土した。ニュースでは国宝級とも…

油滴天目茶碗 大阪市立東洋陶磁美術館

2025年に大阪で開催される万博を前に、 大阪市立東洋陶磁美術館はリニューアル工事を行っている。再開は24年春を予定していることから、同館所蔵の名品たちが各地へ巡回している。 この巡回で最も気合の入っている展示会となりそうなのが泉屋博古館東京で3…

北海道白滝遺跡群出土品 遠軽町埋蔵文化財センター

東博で行われる今年度分の新指定国宝・重要文化財展が1月31日〜2月19日で開催されることとなった。コロナ前までは、前年度分の新指定国宝・重要文化財を4月中旬からゴールデンウィーク最終盤までの期間で開催していた。しかし、気候の良い春先だと人…

太刀 銘筑州住左 江雪左文字 ふくやま美術館

自館所蔵刀を一気に見せます展。東の永青文庫に遅れて、2月4日からはふくやま美術館所蔵の7口+他館から2口借りての計9口見せます特別展が開催される。 2019年年末から20年の年始かけて1度、小松安弘コレクションが寄贈されたことを祝して7口す…

太刀 銘豊後国行平作 (古今伝授の太刀) 永青文庫

東博150周年展で人気企画だった自館所蔵国宝刀の一挙公開。年が明けて東西の有力国宝刀保有館が一挙公開展示を開催している。 一つは永青文庫。言わずと知れた肥後藩主の細川家の至宝を保存・公開している美術館。細川家が室町時代から続く名家で自館所有物…

本堂 十輪院

古都・奈良は寺院が多いが、大規模な総本山に観光客が集中しているためか、小規模の寺院に行くと観光客は少なく静かなことが多い。元興寺のある奈良町はおしゃれスポットやグルメの街として若者を集めるための宣伝を多く見られるが、お寺さんも点在している…

籬菊蒔絵手箱 熊野速玉大社

綴プロジェクトで複製した四季山水図屏風 昨年はMOA美術館と三井記念美術館に巡回した大蒔絵展。今年は徳川美術館で4月15日から開催される。ツイッターにはすでに国宝の展示物の一部がアナウンスされている。金地螺鈿毛抜形太刀(春日大社)、籬菊螺鈿蒔…

墨蹟 「関山」道号 宗峰妙超筆 妙心寺

京都国立博物館は毎年新年恒例の干支の動物にまつわる美術展を平成館2階で開催していた。うさぎ年なので、可愛らしいものを期待していたがリアルなうさぎが多かった。昔から月に兎が定番で、掛け軸に描かれているものが展示されていた。置物や十二神将の兎…

懸守 桜折枝文 四天王寺

新春の四天王寺宝物館ではここ最近、懸守の公開が恒例となっている。とくにX線解析を行ってからは、中に小さな仏が入っていることが分かり、それを再現したものと同時に公開している。再現された仏様は3Dプリンタで作っているので、高精度の出来ばえとなっ…

扇面法華経冊子 市場図 四天王寺

昨年の四天王寺は聖徳太子遠忌1400年だったことから、様々なイベントが企画された。なかでも慶讃法要は各宗派本山による法要を実施。名だたる宗派の総本山で行われ、聖徳太子が日本仏教の祖としての位置づけが分かるイベントとなっていた。 平常時を取り戻し…

姫路城

姫路城は江戸時代から受け継ぐ現存12城にして、国宝となっている5つの城の一つ。その優美さは城ファンならずとも見惚れてしまう。とくに、平成の大改修を終えた時点では真っ白だったお城が、徐々に落ち着いた色へと変化していて、見るのならば今がベスト…

春日権現験記絵 宮内庁三の丸尚蔵館

春日大社関連の国宝で新顔が登場。宮内庁三の丸尚蔵館が所蔵する春日権現験記絵だ。 高階隆兼によって描かれた絵巻物で、藤原氏一門の繁栄を祈願するために春日明神から受けた加護と霊験を綴ったものである。 この絵巻物は1309年に左大臣であった西園寺公衡…

金地螺鈿毛抜形太刀 春日大社

最近の文化財の修繕時に新しい試みが進んでいる。古い文化財は修繕はもちろん必要となってくるのだが、その時に最新の機器を用いて調査して最適の修繕をするとともに、再現いわゆるコピー品を作ることが増えた。コピー品は、現在の劣化状態も踏まえた写しと…

本宮御料古神宝類・蒔絵箏 春日大社

若宮には摂社・末社として合わせて62社が祀られている。その中で15社巡りが一番ポピュラーなお参りの方法である。15社が寄り添うように建てられているので巡りやすい。各地域の神様がお住まいになっていることから、奈良(大和)王朝が中央集権的な権…

籠手(伝源義経所用) 春日大社

若宮国宝展は春日大社にある若宮の20年に1度行われる式年造替に合わせて奈良国立博物館で企画された。若宮は春日大宮と同じ御子神様を祀るため、大社内でも最も位が高い宮に位置づけられる。 とは言え、もともと春日大社は駅から遠く、たどり着くまでに興…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。