国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

梵鐘 當麻寺

當麻寺は4月14日にお練り供養が行われる。天気予報では午後から雨予想だったので、午前中に訪れた。 近鉄当麻寺駅から歩いて十数分。當麻寺までは一本道のため迷うことなく東大門正面へ着く。寺の伽藍は一段高い地にあるため、東大門前についてもほとんど…

仏殿 清白寺

甲信地域、国宝巡りもオーラス。これまでで一番駅から近い国宝である清白寺の仏殿に行く。東山梨駅から南へ歩いて数分。田畑が広がるなかに寺院はある。 清白寺は足利尊氏が夢窓疎石を開山とし、1333年に創立したと伝えられる。仏殿は1415年に造られた禅…

本堂 大善寺

山梨に移動して、大善寺へ行く。直通バスの本数が少なく、朝一に塩山駅から出るバスへ乗る。白々と雪を被る富士山らしき山影を見つつ、バスで30分。大善寺前へ到着した。 桜の名所としても知られているが、今年は早く咲いたため葉桜になりつつあった。本堂…

八角三重塔 安楽寺

上田駅から上田鉄道別所線で終着駅の別所温泉駅へ。そこから歩いて十数分で、安楽寺に着く。国宝を観るには拝観料を払った先の小高い場所にあり、それ以外は開放していて、ゆっくりと見学できる。塔は入場すると右手すぐに見える。四重塔に見えるが最下層は…

三重塔 大法寺

上田駅からバスで青木行きへ乗って25分。当郷バス停で下車して、緩やかな山道を歩くこと15分で大法寺に着く。歩いて行く場合は、手前の車が通る道より、奥の道で登る方がよい。境内に青木村郷土美術館があったが、お目当ての国宝へ一目散に参る。 まずは…

本殿・中門 仁科神明宮

松本駅からJR大糸線で50分強。無人駅の安曇沓掛駅で下車する。そこから東へてくてくと歩く。道中は川があり、そこから見える山々の頂上はまだ白い。ほぼまっすぐの道を田畑を見ながら30分程度行くと、山腹に仁科神明宮がある。 神社は山の中にあり、そ…

旧開智学校校舎

旧開智学校校舎は松本城から北へ歩いて5分ほどの場所にある。令和初の国宝指定にして、近代学校建築としては初めての国宝である。また、製作年が明治期と国宝としてはかなり新しい。竣工が明治9年で昭和38年まで90年間学校として現役で使っていた。そ…

大天守 松本城

松本城は桜が満開だった。北側の桜並木はピンク色に染まり、撮影会の会場と化していてた。東側から撮った松本城の写真の右上奥には、残雪の山頂が少し映る。信州の冬と春が交わる光景は、この時期のみ。 江戸時代から残る天守12城の中で、堀から高さが一番…

本堂 善光寺

善光寺は7年ごとに御前立本尊が御開帳される(本尊は絶対秘仏で開帳されない)。昨年がその公開年であったが、コロナで1年延期され、2022年の公開となった。その公開期間はコロナ禍での密を避けるため、4月3日〜6月29日と従来よりも長めに設定。その…

【東博150年】三宝絵詞

三宝絵詞は、984年に源為憲が編纂した仏教説話集。仏・法・僧の三宝を上・中・下3編に収め、上巻は釈迦の過去世を伝える本生話、中巻は聖徳太子以下18人の偉人の伝記、下巻は仏教行事の解説と説話を記し、各巻に序をもつ。仏教に関する話をカテゴリー分けし…

【東博150年】王勃集巻

唐時代初期の文人、王勃の詩文集。沛王に仕えたが、左遷され、旅の途中29歳で水死した悲劇の天才。若くして詩や文才が開花し、初唐の四傑に数えられている。彼が作った詩文を集めた文書で、見つかっているもののなかでは最古のものである。死後、10年余り…

【東博150年】碣石調幽蘭第五

丘公の作と伝える「琴譜」を抜書きしたもの。丘公は楚調を得意し、97歳まで生きた。琴の曲「幽蘭」の弾奏法を論じたもので、美しい楷書で書かれている。現代ならばCDのライナーノーツの名文を美しい字で書き上げた秀作といったところだ。 レア★★☆観たい★★☆…

【東博150年】古文尚書巻第六

孔子の編纂と伝えられる歴史書。漢の時代に見つかった尚書を、当時の人が読みやすい通行文字に書き換えたものが今文と呼ばれる。その対義語として書かれた当時の文字そのままが古文と呼ばれる。 唐時代初期の書写と考えられ、平安時代中期の朱と墨の訓読の書…

古備前正恒 文化庁

東博の本館ではジャンル分けされた展示が行われている。この中で刀剣のカテゴリーでは国宝が1~数点出品される。2022年春は文化庁所蔵の古備前正恒が展示されていた。文化庁分室が東京国立博物館にある。 正恒は平安後期の刀工で、古備前派を代表する名工で…

【東博150年】興福寺中金堂鎮壇具

禅宗のように己に研鑽する修行だと見栄えは必要ないが、鎮護国家を謡う宗派は見栄えが大事になる。興福寺は政府の中枢を担ってきた藤原家と関係の深いお寺。いまでも奈良市内に広い境内を残し、東大寺や春日大社とともに観光名所となっている。 興福寺中金堂…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。