国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

不動堂 金剛峯寺

高野山金剛峯寺は真言密教の道場として伽藍に多くの建物が建っている。しかし、標高が800メートルの山上盆地に建っていることもあり、多くの建物が落雷による火災で焼失し、創建当時の建物は皆無となっている。比叡山延暦寺にも言えるのだが、山頂にある…

不空羂索神変真言経 三宝院

さて、高野山に訪れたのはキャンペーンに当選したから。 www.koya.org GOTOキャンペーンが大々的に喧伝されていた時期に、高野山1万人ご招待キャンペーンなるものが実施されていた。応募すると見事当選。期限が近づいてきたので急いで利用した。 コロナが沈…

金銀字一切経 (中尊寺経) 金剛峯寺

冬の高野山は標高が高いため雪が積もり、修行僧には厳しい場所である。しかし、今年は暖冬の影響で2月中旬にも関わらず多少の残雪がある程度。むしろ、訪れた時は春の陽気となり快適なぐらいだった。 コロナ禍の影響もあり、高野山に観光客はほとんどおらず…

本殿 北野天満宮

天満宮と言えば学問の神様。すでに受験シーズンに突入しているので学生はほとんど来ていないが、親族の方々が神頼みに訪れていた。そして、北野天満宮の境内のいたるところにある梅は開花し、見ごろとなっている。 2月にしては暖かい日が続いている。最も早…

法華経巻第八(運慶願経)

京博では珍しく企画展がてんこ盛りの2月である。会期が延期になったものを今期中に消化するために仕方がない。京博と奈良博は常設スペースがなく、特別展が入ると同館所有の品々をお披露目できない。必然的に出品点数が多くなり、広々と展示することが少ない…

日本書紀神代巻(吉田本) 京都国立博物館

京博の1階では雛まつりと人形と、開催時期が少し遅れた日本書紀展が同時に開催されている。 ひな人形で猫か虎かに見間違えそうな犬張子の置物がさりげなく登場する。京都以外で見たことがない独特のフォルムと顔立ちとなっている。伏見人形とともに独特のゆ…

山越阿弥陀図 京都国立博物館

往生際に現れて天に召されるお導き(手助け)をするのが阿弥陀如来である。阿弥陀様が極楽浄土へ連れていってくれるので、死後の世界も怖くない。死を感じた人の心のよりどころするために、仏画でも派手に描いている。 上野コレクションの中でも最高傑作であ…

漢書楊雄伝 京都国立博物館

コロナの影響で会期が延長されていた仏教美術研究上野記念財団設立50周年を記念した展示会「新聞人のまなざし ー上野有竹と日中書画の名品ー」が開幕。朝日新聞の創業期の社長にして日本と中国の美術品収集家の上野理一のコレクションを中心にして設立され…

海竜王寺 五重小塔

建築物の中には移動できるものがある。海竜王寺の小塔は同寺院の西金堂内に安置されていたもの。塔の組み方が良く分かる模型のようなものである。ところが、塔内に箱入りの法華経が納められていたことから信仰の対象としても活躍していた。 小塔はサイズは違…

五重塔 室生寺

室生寺の五重塔は15メートルと他の塔に比べたら小塔の部類に入る。しかし、周りを高い木々に囲まれていることもあり、他の塔と比べても独特の雰囲気を醸している。 下から写真を撮ると高い塔に見えてしまうが、正面からだとよくある三重塔ぐらいの大きさしか…

曜変天目茶碗(稲葉天目) 静嘉堂文庫

昨年の2020年は三菱財閥設立150周年を迎え、節目の年であった。しかし、コロナの影響で目立つ活動は自粛され、お祝いムードは消えてしまった。 節目に合わせての決断が少し消化不良になっているのが、静嘉堂文庫美術館が世田谷から2021年6月6日を以って移…

鑑真和上坐像 唐招提寺

人物がはっきり分かる彫刻において社会の教科書内に掲載されているもっとも古い像は鑑真だろう。モデルが分からない土偶や聖徳太子や聖武天皇のように絵画形式はあるが、彫刻だと鑑真和上になる。 僧侶にとって戒律がいかに大事かを説くために大陸から日本へ…

八大童子立像 金剛峯寺

高野山の霊宝館が2021年に開館100周年を迎える。それを記念して春から秋にかけて大名宝展が開催される。 目玉は運命作の中でも傑作中の傑作、八大童子立像が期間を通じて展示。超大型特別展示のみに出品される童子像が、年間を通じて見ることができるの…

拝殿 石上神宮

ここ数年、若冲が描く鶏を美術館などでよく見る。羽の一本一本細かく描かれた鶏は写実を通り越して超絶技巧の域に達している。そこではたと気が付いたのが、本物の鶏を見たのはいつだったかだ。記憶をたどると石上神社へたどり着いた。 昨年の今頃、横浜港に…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。