国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

宋版史記 国立歴史民俗博物館

都心に近い東京・京都・奈良の国立博物館や九州最大級の博物館である九州博物館は頻繁に通っている。国立新美術館や国立国際美術館も、展示内容で興味があればその都度訪問している。 しかしながら、国立歴史民俗博物館は行ったことがない。国宝を5つも保有…

観音菩薩立像(百済観音像) 法隆寺

昨年の春は改元で大盛り上がりだった。美術館や博物館の展示はお祝いするが如き豪華なラインナップが多かった。とくに東博は平成の10年単位で御物を公開してきた実績から、三の丸尚蔵館所有の名品と国宝・重文クラスの夢のコラボレーションが実現した。 さ…

毘沙門天・吉祥天・善膩師童子立像 鞍馬寺

ドキッ毘沙門だらけ(一部眷属である尼藍婆・毘藍婆)の展示会が奈良博で行われる。非常にピンポイントな展示内容だが、昨今の仏像ブームに四天王ひとりだけの単独展は受け入れられるのだろうか。このザ・ビシャモンが成功したら、四天王の特別展も企画でき…

三十帖冊子 仁和寺

仁和寺・霊宝館の秋展(9/19-12/6)は「弘法大師が唐から持ち帰った至宝 国宝三十帖冊子」と題して東博の特別展でも長蛇の列ができた三十帖冊子が登場予定。 ちょうど2年前の冬に開催された東博の仁和展では修繕を終えた三十帖冊子がすべて登場した。空海が…

浮線綾螺鈿蒔絵手箱 サントリー美術館

2007年に開業した東京ミッドタウン。このほど中に入っているサントリー美術館がリニューアル工事で一時休館となっている。つい最近にオープンしたと思っていたが、13年も経っていたとは。時の流れは非情である。 さて、美術館は5月13日にリニューアルを終え…

落慶 薬師寺東塔 知恩院御影堂

2020年春に京都と奈良で国宝建築の落慶が行われる。 ひとつは薬師寺東塔でハルカス美術館で記念展(2/28-4/19)が開催される。 https://www.aham.jp/exhibition/future/yakushiji/ もう一つは知恩院。こちらは京博の企画展として知恩院の名宝展(2/18-3/22)…

絹本著色十二天像 京都国立博物館

4/28-6/21に新生した京都市京セラ美術館で京都の国宝展が開催される。文化庁の日本博との共同展示会で、文化庁が所有するなにかしらの文化財がで出品される展示会としても有名。 京都の国宝展と題するだけあって、国宝が出品されるのは間違いない。すでに発…

千手千眼陀羅尼経残巻(玄昉願経) 京都国立博物館

西国三十三所草創1300年記念を記念して、京都国立博物館で4月11日〜5月31日まで開催される「聖地をたずねて〜西国三十三所の信仰と至宝〜」は国宝・重文クラスの出品が期待できる展示会だ。 まず全国各地に点在している札所・聖地巡礼の元祖が西国…

釈迦如来坐像 蟹満寺

JR奈良線の棚倉駅から徒歩で20分。大きな一戸建てと田んぼ、線路や川を渡った先に国宝を所有する蟹満寺がある。蟹満寺は木津川の支河沿いにあるので船が往来していた時代には好立地だったのだろう。今昔物語に出てくる蟹の恩返し縁起で有名なお寺で、堂内…

入唐求法巡礼行記 円仁記 兼胤筆

京都国立博物館は毎年恒例の干支にちなんだ動物の展示と、各テーマごとの名品ギャラリー展となっている。改元があって初めてのお正月というとことで、紫宸殿障壁画や各神社の狛犬・獅子の彫刻、源氏物語絵巻などにぎにぎしい展示となっていた。 書籍のコーナ…

八角堂 栄山寺

平安時代に国内を牛耳った藤原家。その南家の菩提寺が栄山寺だ。藤原南家自体は奈良時代の恵美押勝の乱により失脚してしまった。藤原家全盛の時代だったことから栄山寺自体は鎌倉時代まで栄えた。しかし、藤原家の没落とともに寺勢はなくなり、一時は無住の…

梵鐘 栄山寺

国宝の梵鐘は14点ある。その保管方法には2種類あり、風雨にさらされながら現役バリバリのものと、国宝になったので鐘としてではなく工芸品としての保管するため新築の建物内に保管するものがある。現役は東大寺や円覚寺、建長寺、當麻寺、観世音寺がそう…

慈眼院 多宝塔

関西国際空港に近い日根野駅から歩いても行ける日根神社。犬鳴山へ向かうバスに乗るとすぐに着く神社だ。神社自体は何の変哲もないどこにでもありそうな村を守る神社で、正月なので地域の人が初詣出客にお接待している。入口には一軒だけ露店が出ていたが、…

極楽坊五重小塔 元興寺

国宝建築物で五重小塔は2件ある。小塔は本物を小さくした模型のようなもので、解体すると持ち運びも可能な大きさ。ともに奈良県にあるのだが、ひとつは海龍王寺にあり、もうひとつが元興寺にある。 本体の塔自体が落雷や突風、地震などの自然災害に弱く、戦…

元興寺極楽坊本堂

近鉄奈良駅から商店街を向けると奈良町に入る。繁華街からは離れた住宅地で、少し古びた街並みの中には飲食店もところどことあり、観光客もよく歩いている。 街中にはなるのだが、昔はこの場所すべてが元興寺の境内だったというぐらい名門寺院には国宝が4つ…

薬師如来立像 元興寺

奈良国立博物館の旧館は仏像館として彫刻の数々が展示されている。半分以上は同じものが並んでいるが、調査や修繕が終わったものを入れ替える形で展示が変わっている。 元興寺の薬師如来立像は年末から登場した国宝彫刻である。お笑いトム・ブラウンのボケ、…

太刀 行平

永青文庫は国宝8点、重要文化財32点を保有する大名家の名品所蔵美術館である。肥後・細川家の所有物を中心に、年4回展示会を開催している。結構エッジの利いた展示会も開催していて、春画展は一大センセッションを引き起こした。 2020年秋展では、新…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。